妊娠したかどうかがわかる市販の検査薬。正確な判定結果を得るためにその仕組みと正しい使い方を知っておきましょう。
妊娠検査薬は女性にとっては身近な薬品かもしれません。ドラッグストア等でも販売されていますしね。でも、妊娠検査薬の仕組みとなると説明できる方は少ないのではないかと思います。
一般的には妊娠検査薬と呼ばれていますが、妊娠検査薬の正式名称は「ヒト絨毛性ゴナドトロピン(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)検出用キット」といいます。
検体は一般的に尿です。尿中hcgというものが検出されるかどうかで妊娠判定を行うのですが、検出されれば陽性(妊娠している)という事になります。
医療機関で使用されている妊娠検査薬は市販のものの倍の感度になっています。したがって、産婦人科で妊娠の診断をする場合も尿を検体として検査薬が使われますが、微量の尿中hcgでも検出が可能となっています。
妊娠しているかどうかを診断する目的なら妊娠検査薬を使用するのが最も早く確かめられる方法と言われています。
妊娠すると受精卵の絨毛からhcgが分泌されます。妊娠検査薬の感度以上のhcgが検出されると、陽性と判定され、妊娠しているという事になります。
しかし、稀な例外ですが陽性でも妊娠していない場合があります。たとえば次のようなケースです。
(1)不妊治療や黄体機能不全の治療の目的でhcg製剤を投与した場合は投与後10日間ほどの間は妊娠検査薬を使うと陽性になる場合があります。
(2)閉経後の女性の尿中には微量なhcgが含まれているため、弱陽性の反応が出る事があります。
(3)胞状奇胎や絨毛癌等の疾患により妊娠検査薬で陽性反応が出る場合もあるようです。
また、妊娠による陽性反応の場合でもそれが正常妊娠かどうかは妊娠検査薬ではわかりません。子宮外妊娠の場合も陽性となるからです。
正常妊娠であるかどうかは早めに医療機関で受診しを確認してもらいましょう。
妊娠検査薬は検体の尿中のhcg濃度によって妊娠しているかどうかを判定するものです。したがって、hcg濃度が妊娠検査薬の感度以下であれば陰性となります。
しかし、妊娠検査薬で陰性となっても、妊娠していないと断定できない場合もあります。
たとえば次のようなケースです。
(1)生理不順や排卵日が不明な場合で、排卵が遅れている場合は2回目、3回目の検査で陽性になる場合もあります。無月経の状態が続く場合は1週間後にもう一度妊娠検査薬で検査を行ってみた方がよいでしょう。
(2)妊娠初期のような着床して間もない時期は尿中のhcgが検査薬の感度以下である場合があります。
(3)水分を大量に摂取した後はhcgの濃度が薄くなるため妊娠していても陰性反応が出る事があります。
正しい判定をするためには、尿が最も濃い状態にある朝起きて一番の尿で妊娠検査を行うのがよいでしょう。
妊娠検査薬で複数回検査を行なった場合に異なる反応が出る場合があります。たとえば、陽性反応が出た数日後に再度妊娠検査を行うと陰性反応になったというような場合です。
自分でチェックする場合にはどちらが正しいのか、判定に困りますね。
これはごく初期の妊娠時期に妊娠検査薬を使った場合におこりやすい現象です。
最近の妊娠検査薬はとても高感度になっているため、妊娠初期の微量の尿中hcgでも検出し陽性反応が出ます。
しかし妊娠初期は流産しやすく、妊娠を臨床的に確認できないまま自然に流産してしまうケースも稀ではないという話です。
自然流産により妊娠が完全に終了した場合は、妊娠検査薬を使っても反応は陰性になります。この場合は出血の理由は月経や原因不明の性器出血とみなされ、特別な措置をとる必要はないようです。